川口の障害者施設に行ってきたんだよ

嫁の仕事の一環で川口の障害者施設に行ってみたんだ。リアルな障害者施設を見学するのは、初めてだったんだ。従業員満足度とは少し異なる分野だけど、色々刺激になったんだよ。嫁の仕事モードが見れたのも面白かったんだ(笑)

嫁が仕事をしている中で、たまたま電話で「一度伺わせていただきます」って話になったらしくって、少し興味もあるし嫁も「行こう!」って事だったので行ってみたんだ。場所と言うか施設名は…忘れてしまった…と言うかちゃんと聞いてないし…。

その施設は重度の身体および知的障害者を対象に、作業(商品作り)をしている施設だったんだ。イメージ的に施設って言うと、ビルの一角の暗い部屋を想像しちゃうんだけど、全く違っていて、施設の中にはお茶やケーキをいただけるスペースもあって、解放感・清潔感があるアトリエ風な施設だったんだよ。

嫁と施設の方の会話の中で印象に残った話を二つ紹介するね。

重度身体障害者の方のアクセサリー作り

重度の身体障害者の利用者の方で、体がうまく動かせない人が居るらしいんだ。でも、手を握ることが出来る事から、職員の人が何か創作が出来ないか考えたんだそうなんだよ。そこで、細いやわらかい針金を握ることが出来ることを発見して、これを何かに活かせないか考えたらしいんだ。結果思いついたのが、丸めた色つきの細いやわらかい針金を丸めたモノを、職員が樹脂で固めたものをアクセサリー(ピアスやペンダントヘッド・ブローチなど)に仕立てて商品にしたそうなんだよ。

展示してるものを見てみると、かなりおしゃれな感じでしっかりと商品になっているん感じだったんだ。どういう事かと言うと、お情けで購入するのではなく、これなら「障害者施設で作ったもの」って知らなくても購入する人がいるだろうなって感じたんだ。

「人の特性に合わせて、その能力を最大限に引き出した」とても良い例だと思ったんだよ。こうやって、社会の一員である実感が持てたら、とてもやる気やモチベーションも上がるだろうなと感じたんだ。

知的障害者の方が作り方を見せてくれた

もう一つは、施設でステンドグラスの体験をやっていて、誘われたので体験してみたんだ。知っている人も居るかもしれないけど、ステンドグラスは切って角を取ったガラスの周りに、銅で出来たテープを張り付けて、そこにハンダを塗るんだよ。そして、ハンダを塗ったガラス同士を、ハンダでくっつけて出来上がりなんだ。

そのステンドグラス体験で、具体的な説明は職員の方なんだけど、やり方を見せるのは利用者の方だったんだよ。職員の方がその利用者の方の過去を少し話してくれたんだよ。その利用者の方は施設に来たときは荒れていたそうなんだ。でも、ガラスの周りにハンダを塗る作業を始めてから、心が落ち着いたそうなんだよ。

人は「集中できて」なおかつ「集中することが認められている」環境に置かれると、心が落ち着くんだなって感じたんだ。別の言い方をすると、「自分の居場所を周りの人が認めている状態」だと思うんだ。そういう意味で、「人と人との関係性は満足度の重要な要因なんだ」なって実感できたんだ。

ちなみに…従業員満足度の観点で…職員の方はどうだったかと言うと…細かいところは(私自身が外部の人間だけに当然ながら)見えないのだけど、楽しそうに仕事はしていたんだよ。障害者福祉の本質を見失わないで仕事をしていってほしいと思うんだ。

ちなみに…嫁の仕事モードは…普段の嫁を知っている僕からすると…「一生懸命」って感じだったんだよ。そんな嫁を見ていて、たくましいと思ったし、信頼感・安心感も増した感じがしたんだ。(最後は、のろけてしまった…でも本音だよ…)