第七回 社員満足を維持するための風土

これまで説明してきたことを振り返ってみるよ。まとめると以下のようになるんだ。

  • 欲求は人によってバラバラだけど、欲求には段階(マズローの欲求5段階説)がある。
  • 欲求の段階が上昇していくことによって、自発的に満足できるようになる。
  • 社員が欲求の段階を上昇させるためには、「上昇させる」ことより「上昇してもらう」アプローチが有効。
  • 欲求の段階を「上昇してもらう」ためには「考える習慣」を身に着けてもらう必要がある。
    ここで言う「考える習慣」とは「本質を見抜く」こと。
  • 「考える習慣」を身に着ける手法の一部としてディスカッションやコーチングがある

これらが風土として定着すれば、社員満足は維持できるわけだけど…ところで風土って何なのかな?

風土ってなに?

風土って簡単に言うと、「何もしなくても継続的に行われる行為・行事」ってところかな?「行われる行為」って事は手段って事だよね。つまり、ディスカッションやコーチング等が継続的に行われるようになれば良いんだね。でも、社員に教育をすると「しなくちゃいけない感」を持たれてしまって、なかなか定着しないと思うんだよ。だからって今までの話を踏まえて、社員が自発的にディスカッションやコーチングをしてくれることに期待しても、考える習慣をつける前だと難しいと思うんだ。
やっぱりここは一度体験をしてもらって、社員に「これは良いかも!」って思ってもらう事が一番の近道なんだよ。

ディスカッションを体験させてみる

ディスカッションを体験させるにあたって、社員満足についてピッタリなテーマがあるんだよ。それは、「職場の改善」ってテーマなんだよ(笑)職場の改善というテーマであれば、社員にとってとても身近なので意見のぶつけ合い(ディスカッション)になりやすいんだ。しかも、ファシリテーターが無理やり無口の人に振っても、意見を引き出しやすいんだ。「職場の改善」と言うテーマはマズローの欲求5段階説の第1段階のテーマになるよね。マズローの欲求5段階説に基づいてディスカッションを繰り返していくと、自発的に段階を上昇して行ってくれるんだ。

コーチングを体験させてみる

コーチングはディスカッションに比べてテクニックの要素が強いので、本当の最初は教育に頼るしかないと思っているよ。教育する対象は、「プロジェクトで要員をマネージメントしている人」や「新人や若手の教育担当になっている人」に教育してみると良いかもしれないね。初めは教育できっかけを作るんだけど、継続的にコーチングを続けていくためには先輩が後輩へ技術を継承する形をとる必要があるよね。継承をする場として是非ディスカッションを使ってほしいんだよ。ディスカッションのファシリテーターをすることによって、コーチングの技術を身に着けてほしいんだ。

風土化の弊害

風土化すると何もしなくても継続的に行為・行事が行われるようになるけど、色々と失われるものもあるんだよ。
極端な例をあげると、御神輿ってあるよね。お祭りの時に担ぎ出して、はっぴにふんどしの男たちが掛け声をかけながら上下に揺らしつつ練り歩くわけだけど…あれって、なんのためにやってるんだろう?Wikipediaを見てみると…神社より御神輿の方が先みたいだね…狩猟時代は移動が必要だったから担いで移動していたみたい。でも、上下に揺らしつつ練り歩く理由にはなってないよね。
つまり、風土化すると元々の理由がわからなくなっちゃうんだよ。風土化に限らず、仕事をしていると同じような場面に沢山遭遇するんだよ。だれでも出来るように手順化したけど、とある手順が何のためにやっているのかわからなくなっちゃったとか…経験したことないかな?風土化も大切だけどしっかりと理由を押さえられるように、規模はともかくある程度の組織が必要になるんだよ。

社員満足向上のための組織

これまで社員満足を上げるための理論から手法を説明してきたけど、社員全員にこれを説明してしまっては答えを教えるようなものなんだよね。本当は、社員それぞれが社員が満足して働くためには何が必要なのかを、考えて調べて本質を見出してほしいんだ。だから、会社の中に社員満足を向上するための組織を立ち上げて、その中に理論を封印してほしいんだよ。
社員満足を向上させるための組織は、例えば「職場改善」と称して各現場を回ってディスカッションを開催して、ファシリテーターをしたらいいと思うんだよ。社員たちにディスカッションを繰り返すことで、あくまでも、社員満足向上の目的は技術(知識)を提供することじゃなくて、考える力をつける事だからね。
社内に社員満足向上の組織を作ることで、計画的に継続的に効果的に社員満足にアプローチできるんだよ。



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公開日:
最終更新日:2014/11/28


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