『人を伸ばす力―内発と自律のすすめ』を読んでみたんだ

今回は『人を伸ばす力―内発と自律のすすめ』を読んでみたんだ。

コーチングやら研修の設計やらをやっていると、どうしても「やらされ感」との戦いになるんだよ。コーチングは、自分が変わりたいと思っていることが前提だし、研修は自ら望んで出席しているならともかく、全員必須とかになっちゃうと仕方なく出ている人も少なくないんだ。

仕事でも同じことが言えると思うんだ。仕事って、どうしても「やらされ感」を拭えないと思うんだよ。よく年配の方からは、「仕事はお金を貰ってるんだから、嫌でもやるんだ。だから、やらされ感は拭えない」って話を聞かされる事が度々あるんだけど…「お金を貰うこと」と「嫌でもやる」事は別問題だし、仕事に嫌なことが付き物って事もないと思うんだ。

で、どうやったら「やらされ感」を拭えるのかって事が、この本に載ってるんだよ。(ちょっと大袈裟だけど…(^_^;))

まずは「内発的動機付け」と「外発的動機付け」がどういったものか…の解説から始まって、規範(広義的社会のルール)を「取り入れ」と「統合」の違いについて、そしてどうやったら「統合」できるのか…最後に「本当の意味の自由」について解説しているんだ。

よく(最低うちの会社の)仕事では「自発行動」を求められることが多いんだけど、本当に自分が「やりたい」とか「心からやるべき」と思って自発行動をする場合と、「仕事は自ら進んでするもの」とか「社会人たる者…」とおもって自発行動する場合でまったく違うってことなんだよね。前者が「内発的動機付け」で後者が「外発的動機付け」なんだけど、「内発的動機付け」の方が成長できるって事みたいなんだよ。考える力が身につくし、自分で選択することから責任を取る能力も身につくしね。僕的には「内発的動機付け」を持ったほうが、人生が充実する(前向きになれる)って事の方が、大きいような気がするんだけどね。

内容が「モチベーション3.0」や「親業」にも通じるところがあるから、そちらとあわせて読んでみるといいと思うんだ。

まぁ色々と自己啓発本なるものを読んできたけど…大切なことは今のところ以下の2つな様な気がするんだよ

  • 内向き
    客観的自己認知。自分を「的確」「正確」「正直」に見つめられるようになる事。
  • 外向き
    対外的統合。「仕事」「プライベート」「家族」と分離せずに、すべてをひとまとめに考えられるようになる事。