『コーチング心理学概論』を読んでみたんだ

なんだか久しぶりの書評の投稿になっちゃったんだ…。嫁の出産の絡みでお互い実家で生活していて…今までは通勤時間が1.5時間だったのが30分になっちゃったものだから…本を読む時間が短くなっちゃったんだ…。

えっ??アドラー的に言ったら「読みたくなかった」んでしょって???
そうだね(笑)どんなに理由を説明してもそれは「言い訳」にしかならないよね…(笑)

というわけで…今回紹介するのは、「コーチング心理学概論」なんだよ。

内容を簡単に紹介すると…先ず総論として「コーチング心理学の定義・スキル&モデル・アセスメント」、背景として「アドラー心理学・ポジティブ心理学・認知行動コーチング」、実践編として「コーチングの進め方・医療及び学生のキャリア支援例」が載っているんだ。

何となくなんだけど、最近の育成の流れって「学ばせる」より「学んでもらう(または、学びたいと思わせる)」が注目されて着ているように感じるんだ。先日の箱根駅伝で青山学院大学が連続優勝したけど、その原監督はまさにこの代表だと思うんだよ。

過去に重要視されていたのは「外発的動機付け」だと思うんだ。報酬・懲罰メソッドって感じかな?監督・上司が言ったことは絶対で、やらなければ罰を受ける…。当然、メンバーは「やらされ感」が満載になって、やる気がなくなっちゃうんだ。

最近注目されているのは「内発的動機付け」で、目的・目標に向かって自分が思ったとおりにやらせてみる。その、目的・目標ですら自分で考えて決めてみる。そうすると、メンバーは「考える力」が身について、想いが深まっていくんだ。(「何のためにこんなにがんばってるんだろう?」とかね)

そんな訳で、「内発的動機付け」の手法としてコーチングに注目しているんだ。

ただ、今回の本は「心理学」の本なんだよ。なので、題名が「コーチング心理学」になっているんだ。そういう意味で「コーチング」の本とは少し異なってるんだよ。ただ、どのような心理作用で「内発的動機付け」を継続するかってことの理解が進むと思うんで、コーチングテクニックを身に着ける上でベースとして学んでほしいんだ。

ベースの考え方がしっかり分かっていれば、イレギュラーな状態になっても落ち着いて対応できると思うんだ。コーチングのテクニックを使ってみて、「パターンから外れちゃったら戻す」っていうのはコーチングの趣旨に反しちゃうからね。そういう意味で、育成を仕事にしている人はぜひ知っておいてほしいと思うんだよ。