『毒になる親 一生苦しむ子供 』を読んでみたよ
今回、紹介するのは「毒になる親 一生苦しむ子供 」なんだよ。
アドラー心理学でライフスタイルって考え方があると思うんだけど、そのライフスタイルの形成過程が知りたいな…と思って手に取ったんだ。実は…この本、嫁が去年に読みたいって言って買った本だったんだけど…手付かずのまま本棚においてあったのもあって、読むことにしたんだ。
まず、目次だけど2部構成になっているんだよ。
第一部は親はどのような過程で「虐待」にいたるのか、それによって子供はどのようになってしまうのかが説明されているんだ。そして第二部は、その親とのしがらみからどうやったら自立できるかが説明されているんだよ。
- 第一部 「毒になる親」とはどんな親か
- 第一章 「神様」のような親
- 第二章 義務を果たさない親
- 第三章 コントロールばかりする親
- 第四章 アルコール中毒の親
- 第五章 残酷な言葉で傷つける親
- 第六章 暴力を振るう親
- 第七章 性的な行為をする親
- 第八章 「毒になる親」はなぜこのような行動をするのか
- 第二部 「毒になる親」から人生を取り戻す道
- 第九章 「毒になる親」を許す必要はない
- 第十章 「考え」と「感情」と「行動」のつながり
- 第十一章 自分は何者か-本当の自分になる
- 第十二章 「怒り」と「悲しみ」
- 第十三章 独立への道
- 第十四章 「毒になる親」にならないために
「虐待」がテーマになっているので、かなり極端な事例になっているんだ。
でも、自分の幼少期を思い出すと、ここまでひどくはないものの、「躾」として親にされていたことを思い出しちゃうんだ。いま過去を振り返ると…かなり両親におびえて生活していた記憶があるんだ。怒られるのが嫌だから、嘘ついて隠してを繰り返していた記憶があるんだ…。正直に説明すればいいことも、親の期待通りじゃない時は、嘘ついたり隠したり…。なんだか…両親を信頼していなかったというか…。なんで信頼しなくなったのかは思い出せないんだけど…。
いや…僕の過去はいいとして…。
「そんな親にはならない!」って思っているとして、そう考えていること事態も、親とのしがらみに囚われていることだから…って考えると、どうしたらいいの?ってなっちゃうんだ。
そこで第二部なんだ。
第二部では変わるべきは自分であって親じゃないって説明しているんだよ。
親を変えようとしても、基本的には変われないって言っているんだ。だから、自分から親との精神的な依存関係を断ち切りなさいって言っているんだ。そして、その精神的依存を断ち切る方法は「対決」だって…。過激だなって思ったりもするんだけど…逃げ回っていても何も解決しないから、真正面から向き合えって言ってるんだよね。
この本を読んでいると、かなりアドラー的なキーワードが出てくるんだ。
親は何のために虐待するのか(目的論)とか、今の状態を選択しているのは自分自身だ(個人の主体性)とか…。精神的依存関係も社会統合論(人間関係論?)だということもできると思うんだ。ライフスタイル観点でも、虐待がいかに自己受容を阻害し、自己信頼に影響を及ぼすかを学ぶことができたんだよ。
自分の過去を振り返って、自分の人格がどのように形成されたのか…と自分を改めて客観的に見つめなおして、さらに自己受容を満たしたい方は是非一度読んでみてほしいんだ。それと、ここまでひどくない!って方には、(まだ読んでいないですが)「不幸にする親 人生を奪われる子供 (講談社+α文庫)」という続編?もあるんだ。蛇足だけどシリーズで「毒になる姑」って本もあるから、嫁姑問題で悩んでいる方はそちらもいいかもしれないんだ。
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